9か月目:
とりあえず決めてみる!
自分らしい進路選びを進めていくための「選べる! 決められる! 人になるための1年強化プログラム」9か月目です。このプログラムは、単発で受けていただいてももちろんOKですが、続けて受けていただくとさらに効果的です。
今月のテーマは「とりあえず決めてみる!」です。
決めることって、他の選択肢を捨てるように思えて怖いと感じる方も多いのではないでしょうか。今回は「決める」ための考え方や、「決める」と何が良いのか?をお伝えしていきたいと思います。
決めるためのプロセス
まず、一般的に進路を決めるためには、以下のようなプロセスを辿ると納得のいく選択ができると言われています。
(1)自分の興味の方向性、向いていそうな方向性(学びたい分野、学校、職業など)を知る
詳細はこちら→「2か月目:知っているようで知らない!? 自分を知る方法」
(2)(1)の方向性について色々なパターンの情報を調べる
詳細はこちら→「3か月目:情報を集めて、最初の一歩を踏み出そう!」
(3)(2)で集めた情報を見比べて進路を決める
このプロセス自体は良いのですが、一生懸命このプロセスに沿って行動していると意外と見落としてしまうことがあります。それは、「調べても分からない、やってみないと分からないこと」があるということです。
「たくさん情報収集をしたけれど、いまいち決め手に欠ける...」
そういうときは、恐らく、決めてやってみないと分からないフェーズまできていると言っていいでしょう。
このフェーズまできたら「とりあえず決めてみる!」ということが大切です。
決めると見えること
とりあえず決めてみることがなぜ大切か。それは「実現するための具体的な道」や「迷っていたときには見えなかった選択肢」が見えてくるからです。
「決める」と「どうすれば実現できるかな?」と頭のスイッチが切り替わって、具体的に決めた方向性を実現するための情報を集めたり、アイディアが不思議と湧いてきたりします。
さらに、先生や保護者の方、お友達など周囲の人たちも自分が迷っているときは「本当にそっちで大丈夫?」など心配をしてくることもありますが、いったん決めるとその方向性に関する情報(こんな学校がある、その職業についている人がいるから話を聞いてみれば?など)を持ってきてくれたり、一緒に実現への道を考えてくれたりとサポートしてくれるようになることが多々あります。
決めるのは怖い?
とはいえ、やっぱり「決める」のには覚悟がいると思います。
「この道が間違っていたらどうしよう...。後悔することになったら...?」
と不安になることもあるでしょう。
でも間違っても大丈夫。もし、進んだ先で間違っていたと思ったとしても、気づいた時点で方向転換すればいいのです。逆に、世の中の状況がめまぐるしく変化し、選択肢も選べないほどたくさんある現代では100%正解みたいなことはほぼないのかもしれません。
また、人生100年と言われる時代、間違ったと思った道でも、その経験が意外なところで役に立つなど、後から考えるとあながち間違いとも言えないこともあります。
例えば...
・就職に有利と思って工学部に入学したけれど向いていないことが分かって、文系職種に就職。文系の学部に行けば良かった...と思ったけれど、工学部時代に培った理論的思考が仕事で役に立った。
・商学部に進んだが、やってみたら興味の方向が変わり、大学を辞めて製菓専門学校に入学。その後、自分で菓子店を開業したときに大学で学んだことが活きてきた。
などなど、こういった事例は様々な方のキャリアのお話を伺っていてよく起こるものだと感じています。
さらに、「決める」まではとても怖いけれど、決めてみると、「案外そうでもなかった」ということもよく伺う話です。
ある程度情報収集が済んだら、「とりあえず決めてみる!」。やってみてくださいね。
- 今月のエクササイズ!
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- 改めて、「決めるためのプロセス」を整理してみましょう。
- (1)興味の方向性、向いていそう方向性は?(どちらかでもOK)
- (2)(1)について調べた情報はどんな情報ですか?
- (3)(2)の情報を見て、どの方向性が一番今の自分にとって良さそうですか?
- (3)の情報について不足していると気づいたところがあれば調べ、そうでなければ、とりあえず進路を決めてみましょう!
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