category:進路選択親子で読みたい
進学NEWS
2022.08.01
高校生のための進路相談室

進路について情報を集めたり見学に行ってみたり色々したけれど、どうしていいかわからなくなってしまいました...。

こんにちは。キャリアコンサルタントの中村です。


この時期になってくると、「進路について情報を検索したり、本を読んだり、人に話を聞いたり、学校やイベントに行ってみたりと色々やったはずなのに、何を選んでいいのかわからなくなってしまった...」というお悩みを聞くことがあります。

行動できていることは素晴らしいことですし、これは前に進んでいるがゆえの悩みですので、焦ったり自分を責めたりせず落ち着いて取り組めば大丈夫です。


今回は、このように色々やってみたけれどわからなくなってしまったときにどうすればいいのか、一緒に考えてみましょう。

色々やったのにどうしていいかわからないときに起こっていること

色々とやってみることができるみなさんは、きっとあれこれ調べたり、あちこち動き回ったりと、行動力のある方が多いと思います。

しかし、こういった行動力のある方が忘れがちなことがあるんです。

それは、一度立ち止まって考えてみることです。


立ち止まらず動き続けていると、たくさん情報があって、どれがどれだかわからず、頭の中が混乱してしまって、色々と行動できているのに「前に進んでいる気がしない」「どうしていいかわからない」など焦りが出てきてしまい、もったいないことになってしまいます。

進路を選ぶときは、行動はもちろん大切なのですが、たくさん行動して集まった情報を一旦自分なりに整理することが大切なのです。

わからなくなってしまったときの整理の仕方

では早速、情報を整理してみましょう。


基本的な情報の整理の仕方については前回のコラムで説明していますので、まずはこちらの方法で整理をしてみてください。

>>進路が決められなさそうで悩んでしまいます。どうやって決めていったらいいですか?

この方法で整理をしていくと、集めた情報の何が良いポイント(好き、得意、便利など)で、何が気になるポイント(嫌い、苦手、不便)かは整理されていくはずです。


この整理で道が見えてきたら良いのですが、それでもわからなくなってしまう場合があります。

そういったときは、自分の気持ちと、頭で考えた損得勘定、世間の声や周囲の期待がごちゃまぜになってしまっていて、何を優先したらいいのかがわからなくなってしまっていることが多いです。

そのため、一度それぞれをなるべく分けて書き出してみて、全体を落ち着いて眺めてみて、何を優先するのかを決めることが大事です。


例えば、前回と同じ「とある学校の心理学部に興味がある」という例に対して、少し周囲の状況の要素も入れて書いてみるとこのような感じになります。


<自分の気持ち>

・人の話を聴くのは好きだし心理学を学ぶのは楽しそう!

・本を読むのは嫌いじゃないので文献を読むのは大丈夫かな。

・気になる学校は家から近いし楽でいいな。


<頭で考えた損得勘定>

・心理学部は就職が大変なことが多いみたい。それだったら同じ文系でも別の学部も興味なくはないし他の学部の方がいいかな。

・興味のある学校は難易度が高いから受験勉強大変そう。別のところでもいいかも?


<世間の声や周囲の期待>

・今はIT化がますます進んでいるし、プログラマーとかも一応考えて見たほうがいいのだろうか。

・うちは親戚に医療系が多くて、親や親戚は「医療系は就職も困らないし」ということで医療系の学校を勧めてきている。


皆さんも自分のケースを書き出してみて、冷静に全体を見てみてください。 いかがでしょうか。

「やっぱり自分の気持ちを大事にしたい。」

「頭で考えていることをもっと調べてみるのもいいな。」

「周囲の人の声に引っ張られすぎていたかも...。」

「自分の意見だけでなく、人の意見も取り入れてみようか。」

などなど、人それぞれ気づくこと感じることがあると思います。


そして、気づいたことをもとに何を優先するか、仮でいいので方向性を絞って考えてみましょう。それでも、情報が足りなければ調べたり、見に行ったり、体験できるものはやってみたり、場合によっては周囲の人を説得したりと、また行動してみましょう。

またある程度情報が集まってきたら一度立ち止まって同じように整理をして、というのを繰り返して選択肢を絞って決めていくのです。

最後は「えい!」と決めるのが大事

このように、「行動して→整理する→行動する」ということを繰り返していたら、ある程度のところで「これ以上は調べても出てこなくて、実際やってみないとわからない」というところまで到達することがあります。

そうなった場合は、もう考えていても答えは出ないので「えい!」と思い切って決めてしまうことが大事です。

どのような道に進んでも、学ぶことはありますし、特に若い皆さんは後でやろうと思えば軌道修正だってできます。

正解がないものを決めるのは大変ですが、今まで自分なりに考えて行動してきたことを信じて、今の自分が納得する道を選んでみてください。

[中村 文香]
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プロフィール : 中村 文香(なかむら あやか)

国家資格キャリアコンサルタント。高校生からミドル世代まで、キャリアの転換期における意思決定や、周囲と協力しキャリアを築いていくためのサポートを行なっている。
高校の進路選択では、人の心に関わる分野に興味がありながらも、就職で潰しがきくと、工学部を選択。北海道大学総合科学院総合化学専攻修了後、電子機器メーカーにて研究開発に従事。三十歳を目前に、今後のキャリアで本気で取り組みたいことを考えた結果、学生時代から関心のあったキャリア支援の道への転向を決意。同企業の人事部を経て独立。理系出身の分析力と大幅なキャリアチェンジの経験を活かした視点や、楽しみながらキャリアに取り組めるワークが好評。

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