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進学NEWS
2018.03.01

浪人が決まったこの時期には家計の立て直しが欠かせない!

今あるお金で来年に回せる金額を考える

今の時代、希望大学以外の受験校が2~3校のみということはほとんどありません。つまり、行く気はないが、とりあえず受験した『滑り止め』となる学校に合格し、無駄になることも想定して入学金を支払うことが一般的となっています。

私立大学では、他に併願校がある受験生のために、第1次締め切りを設け、まずは入学金を納付することになります。一旦納めた入学金は別の大学に進学するとしても、返金はされません。できれば早めに「行かないかもしれない大学にとりあえずの入学金を支払うのか」を子どもと相談し、これを来年に回すのか、今想定する費用のなかで来年に残しておける金額はないのかを考えておきましょう。

現役の時よりも、予備校のお金、受験費用を多めに支出しがちなので注意

浪人時の予備校にかかる費用については、模試を受験し、説明会に参加していれば、入学金免除などの特典があります。それをしっかりと利用したうえで、これからの年間予算を見積もってみましょう。

最初に支払う予備校の費用の支払いを分割にできるからと分割を選んでしまうと、その後、夏期講習、冬期講習、正月特訓など時期ごとに支払う費用が家計にとって大きな負担となります。さらに、来年の1月に支払う受験費用が10万から20万円程度かかることも考えれば、今の時期に払えるものは、できるだけ今の時期に払うことを心がけましょう。

現役の時から予備校に通学している生徒は多いと思いますが、浪人生になると、現役の時よりも心配になって科目を多く取ってしまう傾向が強くなります。例えば、国語と言っても、「現代文」「古典」「漢文」など様々に細かい講座が設定されており、現役のときにできなかった科目を補完する勉強をしようとすれば、予算も現役のときより自然と多くなりがちです。そこを、「必要な講座なのか、それとも自分で勉強可能な講座なのか」を親子でしっかりと厳選する必要があります。心配だからと、とりあえず場当たり的に講座を選択すると、費用はそれなりに膨らむものです。

来年入学するときに支出できる金額をイメージしよう

「高3生の時にかけた以上の金額が、更に一年必要になる」ことを考えると、親としては目の前が真っ暗になって先のお金を考えたくなくなる、そんな気持ちもわかります。ただ、絶対にしていただきたいことがあります。それは、これからの予算を見積もると同時に、来年入学時に支出できるお金をイメージすることです。来年、合否が出た時に、何校の入学金を払うのか、その後の授業料の支払いを考慮して、教育ローンを利用するのか、入学金は払えるが、その後は払えないので奨学金を借りるのか、目標額を設定しておけば、これからの家計で、外食やちょっとした贅沢を節約しつつ、少しでも目標額に近づけることは可能でしょう。


親からすると「浪人はしてほしくない」と思いながらも、子どもに「頑張るから」と言われるとなかなか強くは反対できません。今や大学全入時代に突入していますので、今後、子どもが「大学まで進学しない」という選択はなかなかできないでしょう。だからこそ、親としてはしっかりと家計を立て直すことが必要な時期なのです。

奨学金の返済に苦しんでいる若者の姿がニュースとなり、日本学生支援機構からは返済猶予などいくつかの制度が出てきましたが、結局、猶予は免除とは違います。2018年2月には、奨学金が返済できず、親子で自己破産というショッキングなニュースすら流れました。これから始まる浪人生活で家計が崩れ、そのようなことが起こらないよう立て直す時期は、「今」なのです。

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[當舎 緑]
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プロフィール : 當舎 緑(とうしゃ みどり)

社会保険労務士。行政書士。CFP®

阪神淡路大震災の経験から、法律やお金の大切さを実感し、開業後は、顧問先の会社の労働保険関係や社会保険関係の手続き、相談にのる傍ら、一般消費者向けのセミナーや執筆活動も精力的に行っている。得意テーマは、教育資金の準備方法、社会保険の仕組み、エンディングノートの作り方、これから始めるやさしい終活、成年後見の活用方法、銀行を介さない家族信託の仕組みなど。著書は、『3級FP過去問題集』(金融ブックス)『子どもにかけるお金の本』(主婦の友社)など。

子どもにかけるお金を考える会メンバー

http://childmoney.grupo.jp/

一般社団法人かながわFP生活相談センター理事

http://kanagawafpsoudan.jimdo.com/