奨学金の支給が止まる!?成績だけじゃない"意外な打ち切り理由"と回避策
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奨学金の採用が決まり、「これで卒業まで安心!」とホッとしている高校生や保護者の方もいらっしゃるかもしれません。しかし、奨学金は一度採用されたら卒業まで自動的に続くものではありません。成績や単位数、出席状況、家計の変化による支援区分の見直しだけでなく、必要な手続きを忘れたことで支援が止まってしまうこともあります。
今回は、日本学生支援機構(JASSO)の奨学金を例に、意外と知られていない「奨学金に採用された後の注意点」について解説します。
※本記事では2026年度時点でJASSOが公表している基準をもとに説明しています。
1.奨学金は「採用後」も確認される
日本学生支援機構(JASSO)の奨学金には、返還不要の「給付奨学金」と、卒業後に返還する「貸与奨学金」があります。どちらも一度採用されたら卒業まで自動的に続くわけではなく、在学中も継続できるかどうかが確認されます。
【給付奨学金の場合】
給付奨学金では、学業成績や単位数、出席状況、学修意欲のほか、在籍状況や家計、資産状況などが継続的に確認されます。その結果によって「継続」「警告」「停止」「廃止」となり、最悪の場合は支給が止まることもあります。また、状況によっては受給済みの給付奨学金について、返還を求められることもあります。
給付奨学金の適格認定(学業)は、原則として学年末に行われます(2年制以下の短期大学・専修学校および高等専門学校は、学年の半期ごとに実施)。
【貸与奨学金の場合】
学業成績や修業年限で卒業・修了できる見込み、家計状況、懲戒処分の有無などを確認するために、概ね毎年12月から2月頃に学校から交付される「奨学金継続願」の提出が必要です。スカラネットを通じて自身で手続きします。
2.成績だけじゃない!支援が止まる主な理由
まず注意したいのは単位数です。給付奨学金の場合、修得単位数の合計が標準修得単位数、つまりその時点までに通常修得しているべき単位数の6割を超え7割以下の場合は「警告」、6割以下の場合は「廃止」の対象となります。ただし、病気や災害などやむを得ない事情がある場合は、証明書類等により考慮されることがあります。定期テストやGPA等の学業評価だけでなく、履修登録の失敗などで単位が不足すると、奨学金に影響します。
出席状況も大事です。出席率が8割以下であるなど、学修意欲が低いと学校が判断した場合は「警告」、出席率が6割以下などで学修意欲が著しく低いと学校が判断した場合は「廃止」の対象となります。
奨学金を受ける学生には自己管理能力も求められます。「少しくらい休んでも大丈夫!」と安易に考えないようにしましょう。
修業年限で卒業できないこと(卒業延期)が確定した場合も廃止(打ち切り)となります。
ただし、病気や災害、家族の介護など、やむを得ない事情がある場合は、証明書類や学校での確認によって廃止や警告にならない場合があるため、事情があるときは、一人で抱え込まず早めに相談しましょう。
その他、停学などの懲戒処分を受けた場合や、世帯収入、扶養状況など家計に変化があった場合も、奨学金の受給に影響することがあります。
【参考】
貸与奨学金 「貸与奨学金継続願」の入力 | JASSO
貸与奨学金の適格認定 適格認定 | JASSO
給付奨学金の適格認定 適格認定(学業等) | JASSO
貸与奨学金の適格認定は、期限内に「奨学金継続願」を提出することが最も大事です。ただ、手続きしたら必ず継続できるとは限りません。学校にて学業成績等を総合的に審査し、奨学金の継続可否等を判断します。
3.「知らなかった」で失敗しないために気をつけたいこと
まず、入学後は「単位を落とさない計画」を立てることです。履修登録の時点で、卒業に必要な単位と1年間で取るべき単位を確認し、苦手科目を放置しないようにしましょう。
次に、しっかり出席すること。出欠管理は自己責任です。奨学金利用者は授業への参加が支援継続の条件だと考えましょう。
奨学金の仕組みを理解し、学校やJASSOからのお知らせを必ず確認することも大事です。継続願、在籍報告、学修計画書や学修意欲に関する調査など、大切な手続きを忘れると支給停止などの不利益につながります。保護者の方も、入学してからの手続き時期を一緒に確認しておくと安心です。
困った時、どうしたらよいか分からない時は、早めに学校に相談するようにしましょう。成績不振、病気、家計急変、休学の可能性などは、奨学金が止まってからでは対応が難しくなる場合もあります。やむを得ない事情がある場合も、診断書や罹災証明など第三者の証明が必要になることがあります。
まとめ
奨学金は、進学を支えてくれる心強い制度です。しかし、採用されたら卒業まで自動的に継続するものではありません。志望する学校に進学し、安心して学び続けるためにも、高校生のうちから奨学金の仕組みを理解し、継続して支援を受けるために何が必要なのか、親子で確認しておきましょう。
- プロフィール : 合田 菜実子(ごうだ なみこ)
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ファイナンシャルプランナー(CFP® 1級FP技能士) 国家資格キャリアコンサルタント 和光大学特任准教授 スカラシップアドバイザー(日本学生支援機構) 日本FP協会パーソナルファイナンスインストラクター 基礎心理カウンセラー
子育て期間中にファイナンシャルプランナー資格を取得。現在は、お金とキャリア教育の専門家(マネキャリサポーター®)として、若者たちの豊かな未来のために「金融経済教育」に積極的に取り組んでいる。金融庁関連、日本FP協会主催セミナーの他、大学や小中高校におけるお金の授業、高校での教育資金準備講座など講演多数。著書は『教えて合田先生!18歳までに知っておきたいお金の授業』(C&R研究所) 『子育て主婦が知っておきたいお金の話(経法ビジネス出版)』『小学生でもわかる、お金にまつわるそもそも事典』(C&R研究所 共著)など。
JFLEC (金融経済教育推進機構)認定アドバイザー
アドバイザー紹介ページ
日本FP協会パーソナルファイナンスインストラクター
https://www.jafp.or.jp/personal_finance/high/inst_disp/
和光大学特任准教授
https://www.wako.ac.jp/faculty-postgraduate/economics-business/economics/teacher.html
ウーマンライフパートナー会員 Women Life Partner
https://wlp.or.jp/
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