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進学NEWS
2024.02.01

みんなどうしているの? 塾・予備校費用の目安と捻出方法

 学校以外の補助学習や受験準備に日々かかる塾・予備校費は、教育費を負担に感じる原因の一つです。そこで今回は、塾・予備校費の目安と捻出方法についてお伝えします。

塾・予備校の費用が教育費負担を重くしている!?

 塾や通信教育、家庭教師代などの「補助学習費」がいくらかかるのか、まずはデータを見てみましょう。以下は、文部科学省「子供の学習費調査」(令和3年度)から中学生・高校生でかかる補助学習費(平均額)を抜粋したものです。
 補助学習費の中でも高額なのが、「学習塾費」です。その3年間の平均額は公立中学で25万円、私立中学で17.5万円、公立高校で12万円、私立高校で17.1万円。中でも公立中学3年生は、おおよそ40万円と突出しています。これは、私立中学は系列の高校に内部進学できる道がありますが、公立の中学生は高校受験が必須になるからと考えられます。また、補助学習費の「その他」は、図書館などで学習する際の交通費や公開模試の金額となっています。


文部科学省「子供の学習費調査」(令和3年度)

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データは1つの目安。地域や各家庭の実態に合わせた情報収集を

 データは傾向をつかむには有効ですが、平均値は最頻値ではないので、必ずしも実態に即しているとは限りません。「公立中学校3年生の学習塾費の平均がおよそ40万円」というのも、目安の1つと考えましょう。また、学習塾だけでなく、家庭教師、通信教育など他の手段と組み合わせて利用する人は、さらに費用がかかります。
 学習塾や予備校は、学年、目的(受験対策か補助学習か)、規模(チェーン展開・地元密着など)、学習形態(集合型・個別型・オンライン型など)、科目数、期間などによって費用が異なります。大手予備校の場合は、入会金、月謝、模試、夏・冬講習などで、年間30万~100万円、あるいはそれ以上かかるケースもあるでしょう。
 学習塾や予備校の情報をホームページで調べ、通学経験のある人に話を聞き、相談会や体験学習に参加をするなどして、手間はかかりますが子どもに合う塾や予備校を探してみましょう。


塾・予備校費用の捻出方法

 負担の大きい教育費を各家庭ではどのように捻出しているのでしょうか。日本政策金融公庫 「令和3年度 教育費負担の実態調査結果」によると、「特に何もしていない」を除き、最も多かった回答は「教育費以外の支出を削っている(節約)」が28.6%で、「預貯金や保険などを取り崩している」が18.8%。大学等の授業料になると、「子どもがアルバイトをしている」21.5%、「奨学金を受けている」19.2%という方法もありますが、中学生・高校生の塾や予備校の費用は、月々の家計からの捻出するのが一般的です。
 多くの人が節約している支出は、複数回答で「旅行・レジャー費」62.2%、「外食費」59.8%。続いて「衣類の購入費」38.9%、「外食費以外の食費」32.8%、「バッグ・アクセサリー等」29.9%、「保護者のこづかい」25.9%となっています。生活費のスリム化で子どもの塾や予備校の費用を捻出する努力が伺えます。これから塾予備校の費用が必要になるなら、月々の支出から見直してみましょう。


教育費の捻出方法(3つまで回答)
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節約している支出(3つまで回答)
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[中上 直子]
プロフィール : 中上 直子(なかじょう なおこ)

ファイナンシャル・プランナー、消費生活コンサルタント。
出版社勤務、フリーライターを経て、啓発・相談業務を行う。マネー、教育、消費生活をテーマに編集・執筆、講座企画・講師、講師養成などに携わる。新聞、雑誌、Webサイトなどに執筆多数。
共著に「子どもにかけるお金の本」(主婦の友社)。子どもにかけるお金を考える会メンバー。日本消費者教育学会会員。一般社団法人消費生活総合サポートセンター理事。

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