category:進路選択親子で読みたい
進学NEWS
2026.11.02

進路のことを考えると不安でたまりません。どうすればいいでしょうか。

夜、寝る前に「このままで大丈夫かな」と考えてしまう。
友達が進路を決めたと聞いて、急に焦りが込み上げてくる。
模試の結果を見て、ずっと胸のあたりがざわざわしている。

色々なタイミングで不安に陥りやすい進路選択。
きっと真剣に向き合っているからこそ、不安も大きくなるのだと思います。

とはいえ、その不安に飲み込まれてしまうと、動けなくなってしまったり、苦しくなってしまったりしますよね。

今回は、そんな不安とどう付き合っていったらいいか、ヒントをお伝えしたいと思います。

■ 不安を見てあげて、名前をつけてみる

不安を見て見ぬふりをすると、かえってずっと頭の中に残り続けてぐるぐるしてしまうもの。
「考えないようにしよう」とすればするほど、ふとした瞬間に戻ってくる。そんな経験はありませんか。

そこでおすすめしたいのが、いっそのこと不安を正面から眺めてみることです。

紙でもスマホのメモでも構いません。
「今、自分は何が不安?」と自分に問いかけつつ書き出してみてください。

「志望校に受かるか不安」
「本当にこの道でいいのか不安」
「親になんと言われるか不安」
「友達より遅れている気がして焦る」

書き出してみると、意外なことに気づきます。

なんとなくどうしようもないような大きな塊に見えていた不安を、いくつかの小さな塊に分解することで和らげることができるかもしれません。また書いていること自体で心が落ち着いてくる方もいるでしょう。

そして、そのときもうひとつ試してほしいのが、不安に名前をつけてみることです。

人は不安を感じているとき、その気持ちに飲み込まれてしまいがちです。
「不安な自分」ではなく「不安そのもの」になってしまう、という感覚です。

そんなときに、
「あ、また"焦りちゃん"が出てきたな」
「"受験こわがりさん"が騒いでいるな」というように、
少しユーモアのある名前をつけてみる。
(ディズニー&ピクサーが好きな方は脳内会議を描いた「インサイド・ヘッド」という映画を思い出すかもしれませんね。あのようなイメージです。)

すると不思議なことに、果てしない不安が、「自分の中にいるキャラクターの一人」のように感じられて心の中に余白ができるような感覚になります。

そうすると、自分の状態を客観的に捉えることができて、ぐっと扱いやすくなるのです。

■ 身体が安心すると、不安が軽くなることも

もうひとつ、忘れられがちな大切な視点があります。
それは、不安は心だけの問題ではない、ということです。

睡眠不足が続いているとき、お腹が空いているとき、身体が冷えて固まっているとき。そんなときは、同じ状況でも不安が何倍にも膨らんで感じられることがあります。

逆に言えば、身体の状態を整えるだけで、不安が和らぐこともあるのです。

試してほしいのは、とてもシンプルなことです。
ゆっくり深呼吸をしてみる。
好きなあたたかい飲みものを飲んでみる。
お風呂にゆっくりつかってみる。
少し散歩をしてみる。

「こんなことで変わるの?」と思うかもしれませんが、
身体がゆるむと、不思議と心もゆるみます。

頭でぐるぐる考えていたことが、お風呂から上がったら少し小さく感じられた、ということはありませんか?

考えても答えが出ないときほど、だまされたと思って身体のことに取り組んでみてください。

■ 不安があっても大丈夫。目の前のことをひとつずつ

最後にお伝えしたいのは、不安は完全に消えるものではないし、そうでなくても大丈夫、ということです。

大人になっても不安はなくなりませんし、もちろん私自身も、進路選択レベルの新しいことに挑戦するときは今でも不安になります。

でも、不安とうまく付き合っていくことはできます。
そのためのコツは、「自分がコントロールできること」に意識を向けることです。

書き出した不安を眺めながら、こう問いかけてみてください。
「このなかで自分にどうにかできることは何だろうか?」

例えば「志望校に受かるか不安」なら、合否そのものはコントロールできませんが、今日の勉強内容は自分で決められます。
「親に何か言われるのが怖い」なら、親御さんの反応はコントロールできませんが、自分の考えを伝える準備や、言われたときの対処方法を考えておく、といったことです。

不安のうち、自分にできることをひとつ見つけて、そこに手をつけてみる。

それだけで、ざわざわしていた気持ちが少し落ち着いてくることがあります。

不安をゼロにしてから進むのは難しい。それならば、不安を抱えたまま、ひとつずつ進んでいけばいいのです。

不安があるということは、あなたが自分の人生に真剣に取り組んでいるひとつの証拠でもあるのではないでしょうか。

その気持ちごと連れて、一歩一歩進んでいってください。

☆ 小さな一歩が未来を変える。今、前に進むための質問

今感じている不安を、思いつくまま紙に書き出してみましょう。
書き終わったら、その気持ちにまずは名前をつけてみましょう。
そして不安に対処する方法をひとつ、実際に試してみましょう。

[中村 文香]
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プロフィール : 中村 文香(なかむら あやか)

U-Discovery代表。国家資格キャリアコンサルタント。高校生からミドル世代まで、キャリアの転換期における意思決定や、周囲と協力しキャリアを築いていくためのサポートを行なっている。高校の進路選択では、人の心に関わる分野に興味がありながらも、就職で潰しがきくと、工学部を選択。北海道大学総合科学院総合化学専攻修了後、電子機器メーカーにて研究開発に従事。三十歳を目前に、今後のキャリアで本気で取り組みたいことを考えた結果、学生時代から関心のあったキャリア支援の道への転向を決意。同企業の人事部を経て独立。理系出身の分析力と大幅なキャリアチェンジの経験を活かした視点や、楽しみながらキャリアに取り組めるワークが好評。

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