category:進路選択親子で読みたい
進学NEWS
2026.01.05

気持ちが不安定になりがちです。どうやってコントロールしたらいいでしょうか?

普段の学校生活や、進路に向き合っていたらなおさら、気持ちが不安定になる日ってありますよね。
そんなとき、「自分ってなんでこんなに落ち込むんだろう、メンタル弱いのかな」とか「もっとしっかりしなくちゃ」と思って、自分を責めてしまう人もいるかもしれません。

でも実は、気持ちを"完全にコントロールする"というのは、大人でもとても難しいことなんです。私は仕事で様々な大人の方と接していますが、立派に見える人でも、「正直メンタルが揺れる日も多いです」と話されます。

今回はそんな自分の気持ちとどうやって向き合っていったらいいか、お話ししてみたいと思います。

■ 気持ちを「コントロール」するのは至難の業

つらい感情や不安な気持ちがあると、私たちはどうしても
「早く落ち着かせたい」「こんな気持ちになりたくない」と思ってしまうものです。

でも、その気持ちを無理に抑え込もうとすると、その気持ちは胸の奥で逆にどんどん大きくなってしまいます。

「不安になっちゃダメだ」と思うほど不安が大きくなる。
「落ち込む自分が嫌だ」と思うほど気分が沈んでいく。
思い当たるところはありませんか?

だから、気持ちが揺れたときに"一生懸命コントロールしようとする"ことは、難しいです。

さらに、高校生の皆さんは、成長にかかわるホルモンの影響もあって、
気持ちが揺れやすかったり、感情が大きく動きやすかったりします。
(自分が高校生の頃を思い出しても、もう戻りたくないな...と思うくらい不安定でした)

これは決して"メンタルが弱いから"ではなく、自然なことなんです。

■ どんな気持ちにも「居場所」を与える

ではどうすればいいの?と思われるかもしれません。
ポイントは、「気持ちは不安定で揺れるもの、揺れても戻って来ればOK!」と思うこと。

例えるなら、気持ちって太い幹の大きな木ではなくって、風にそよそよ揺れる竹のようなイメージです。(でも竹って意外と強度はあって折れにくいとも言われています)

気持ちが揺れたときにどうすればいいかというと、「あ、揺れているんだな」と、そのまま眺めること。

気持ちを消そうとしなくていいし、無理に前向きにならなくてもいい。
気持ちは、"見てあげるだけ"で落ち着いていくことがよくあります。

たとえば、
・紙に気持ちを書き出してみる
・「今、不安なんだな」と心の中でつぶやいてみる
・感情を湧いてくる波としてイメージする
ただ眺めてみるだけで、心がふっと緩むことがあります。

そして、気持ちが落ちているときというのは、
「自分の大切にしていること」が傷ついたり、満たされなかったりしたとき
でもあります。

友達とつながりたいと思っているからこそ、すれ違いが悲しかった。
親を喜ばせたい、と思っているからこそ、できなかった自分が不甲斐ない。
チャレンジしたいと思っているからこそ、頑張りきれなかった自分が悔しい。
自分を表現したいと思っているからこそ、言えなかったことが歯痒い。

私自身も落ち込んだとき、「この気持ちが揺れているのは、何が大事だったからなんだっけ?」と見つめていると、感情の奥にある本当の思いに気づけて、気持ちが少し軽くなることがあります。

そんな自分の感情も自分の一部だし、それは大切なことを教えてくれるサインだったりします。

認めたくない、居心地の悪い自分の気持ちにも居場所をあげると、それを繰り返すうちに、ゆっくりとではありますが気持ちが落ち着いてきます。

■ 気持ちの問題は、身体から整えた方が早いことも

そして実は、気持ちを整えるうえでとても大事なのが「身体」です。

気持ちの問題は、どうにかしようと頭で考え続けるより、
身体を整えた方が早く回復することは本当にたくさんあります。


・しっかり寝る
・栄養をとる
・朝日を浴びる
・散歩をする
・深呼吸をする

こうした"当たり前のこと"の積み重ねが、実は心の安定にものすごく効いてくるのです。

私がキャリア相談で出会ってきた大人の方も、気持ちが整わないとき「寝る、食べる、歩く」を大切にしているうちに、身体が整い、不思議と心の方も落ち着いていったという様子を、私は見てきました。

本当に効くことが多いので、好きなものや取り入れやすいものから取り入れてみてくださいね。

気持ちが安定している日もあれば、揺れる日もある。
それが"人間らしさ"であり、ちゃんと心が動いている証拠です。

そして、気持ちが揺れた経験は、
将来誰かを理解するときの優しさや、強さになってつながっていくと私は信じています。

自分は、一番近くにいてくれて、一番の味方になり得る存在。
どうか、揺れる自分を責めすぎず、受け止めてあげてもらえたら嬉しいです。

☆ 小さな一歩が未来を変える。今、前に進むための質問

気持ちと向き合うときに、取り入れたいことはありましたか?「ペンとノートを手に取る」「少し外に出る」など小さな一歩から取り組んでみませんか?

[中村 文香]
ayaka_nakamura.jpg
プロフィール : 中村 文香(なかむら あやか)

U-Discovery代表。国家資格キャリアコンサルタント。高校生からミドル世代まで、キャリアの転換期における意思決定や、周囲と協力しキャリアを築いていくためのサポートを行なっている。高校の進路選択では、人の心に関わる分野に興味がありながらも、就職で潰しがきくと、工学部を選択。北海道大学総合科学院総合化学専攻修了後、電子機器メーカーにて研究開発に従事。三十歳を目前に、今後のキャリアで本気で取り組みたいことを考えた結果、学生時代から関心のあったキャリア支援の道への転向を決意。同企業の人事部を経て独立。理系出身の分析力と大幅なキャリアチェンジの経験を活かした視点や、楽しみながらキャリアに取り組めるワークが好評。

インフォメーション