親と進路の意見が合いません。どうやって進路を決めていったらいいでしょうか。
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「本当はこっちに進みたいのに、親から反対されている」
「親の言っていることもわかるけど、モヤモヤする...」
進路について保護者の方と話すとき、そんな風に感じたことがある方も少なくないかもしれません。
一番身近な大人で応援してほしい保護者の方の意見と、自分の希望が合わないとき、何が正解かわからなくなって、心が揺れてしまうのではないかと思います。
今回はそんなときに、どうやって進路を選んでいけばよいのか、一緒に考えてみましょう。
■ 親も悩みながら進んでいる
まずお伝えしたいのは、大人だって、悩んだり、もがいたりしながら今を生きていて、皆さんが聞いた意見は、そんな中での発言だということです。
皆さんから見たら、もしかしたら保護者の方は "人生の大先輩"で何か正解のようなものを知っているように見えることがあるかもしれません。
でも、ITやAIの発展、社会の価値観や世界情勢が変化する「先行きが不透明で、将来の予測が困難」と言われている今の時代。保護者の方世代のキャリアについてのお話を聞くなかで、自分のキャリアについて、かっちり方向性が決まっているという方よりは、日々模索しながら進んでいる方の方が多いと実感しています。
また、当然のことながら、保護者の方々の世代と皆さんが育ってきた時代は、大きく異なっています。
例えば、保護者の方々が高校生だったとき、ひとつの会社で長く働くという考え方の方が多数派だったかと思いますが、今の時代では、何度でもキャリアを選びなおすことが当たり前になってきたし、それが必要な時代へと変わってきています。
そのような育った時代背景の違いもありますし、保護者の方自身も時代の変化の中で日々模索をされているからこそ、あなたには「安定した道に進んでほしい」「できるだけ安心できる選択をしてほしい」と願って、自分なりの考えを伝えてくれていることが多いと思います。
■ あなたはどうしたい?
でも、それはあくまでも、保護者の方の世界から見た視点です。
皆さんのキャリアの主人公は、皆さん自身です。
きっとこのコラムを読まれている皆さんは、「親の期待に応えたい」と願っている誠実で優しい方が多いのではないかと思います。
そういう方は、無意識に親の期待と自分の希望を混同しがちな傾向があります。
だからこそ、一度冷静に「親の期待」と「自分の希望」を切り離して考えてみてください。
例えば、
「親は○○を望んでいる。だけど、自分は△△をやってみたいと思っている。」
そんな風に、まずは"親の願い"と"自分の本音"をノートに書き出すなどして見えるような形にしてみると、頭の中が整理されていきます。
書き出すときに、「親に反対されたら嫌だな・・・。こんなこと言われたらどうしよう」などと気持ちがザワザワするようなことが頭をよぎるかもしれませんが、いったん置いておいてください。
書き出して状況や自分の気持ちを見えるような形にすると、頭だけで考えてぐるぐるしているときと比べて落ち着いてくることが多いです。
そのうえで、自分はどの選択肢を選びたいのか考えて、感じてみましょう。
■ 決めたら、見えるものが変わる
そして、もうひとつお伝えしたいのは、「決める」と、見える景色が変わってくるということです。
迷った末に選んだ道でも、はじめは心細いかもしれません。
でも、一度決めてみると、不思議とその先にある「次にやるべきこと」が見えてきたり、応援をしてくれる人が現れたりするものです。
例えば、保護者の方には反対されても先生やお友達が協力をしてくれたり、
「やっぱりこの道に進みたい」と覚悟をもって親に伝えたら、最初は反対をしていた保護者の方が、後になって「そこまで考えているなら応援するよ」と言ってくれたりすることもあります。
自分で選んだ道は、今は不安でもきっと後悔の少ない選択になると思います。
それに、たとえ失敗したとしても、自分で選んだという実感があれば、またそこから立ち上がれる強さも育っていきます。
一度立ち止まって、自分の声を聞いて、どちらの道に進みたいのか、仮でもいいので決めてみてください。そして、その選択肢に向かって、調べ物をしたり、相談をしたりしてみてください、きっと今までとは違う何かが動き出すはずです。
☆ 小さな一歩が未来を変える。今、前に進むための質問
「親の意見と自分の希望、いったん分けて考えたときに、自分は何を選びたいですか?」
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- プロフィール : 中村 文香(なかむら あやか)
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U-Discovery代表。国家資格キャリアコンサルタント。高校生からミドル世代まで、キャリアの転換期における意思決定や、周囲と協力しキャリアを築いていくためのサポートを行なっている。高校の進路選択では、人の心に関わる分野に興味がありながらも、就職で潰しがきくと、工学部を選択。北海道大学総合科学院総合化学専攻修了後、電子機器メーカーにて研究開発に従事。三十歳を目前に、今後のキャリアで本気で取り組みたいことを考えた結果、学生時代から関心のあったキャリア支援の道への転向を決意。同企業の人事部を経て独立。理系出身の分析力と大幅なキャリアチェンジの経験を活かした視点や、楽しみながらキャリアに取り組めるワークが好評。
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- http://ayaka-nakamura.com/