category:進路選択親子で読みたい
進学NEWS
2023.09.01

受験勉強が続けられません。やる気を出すにはどうしたらいいでしょうか。

暑い暑い夏休みを経て、ますますピッチを上げていきたい受験勉強。ただ、ずっと走り続けていると「このまま勉強を続けるのは厳しい・・・」と思うこともあると思います。(秋は中だるみの時期と言われたりしていますよね。)


今回はそのようなとき、受験勉強とどう向き合っていったらいいのか、一緒に考えてみましょう!


■やる気が出ない自分を責めない

はじめに、この手のコラムを読んでいるあなたはきっと真面目な方だと思うのですが、そういった方は、自分が思ったように動けないと自分を責めてしまいがちです。


受験勉強においては、体の体力も大事ですが、心の体力も大事です。

自分を自ら責めてしまうと、この大事な心の体力を自ら削りにいっているようなものです。まずは、今の自分は「やる気が出ないんだな」「しんどいんだな」と一旦認めてあげることが大事です。


確かに、自分を責めて追い込んで動けることもあるかもしれませんが、それは一時的。

心は大きい赤ちゃんのようなもので(ジブリ映画『千と千尋の神隠し』を見たことがある方なら、登場人物の「坊」をイメージするとわかりやすいと思います。)

無理に言うことを聞かせようとすると、後から反逆されてさらにやる気が出なくなったり、心身の具合が悪くなったりすることも多いです。

そのため、まずはフラットに自分の状態を認めて、無理強いしないということをおすすめします。


■できそうな対策から取り入れてみよう

ではどうすればいいか。いくつか対策を挙げてみますので、どれか自分がしっくりきそうなものを取り入れてみましょう。


①シンプルに休憩をしてみる

特に受験勉強を追い込み過ぎてやる気が出なくなっているパターンだと、実は睡眠時間が足りておらず体力がなくなっていることや、リフレッシュする間も無いことで心の体力がなくなっていることが考えられます。


ここは長い目で見た効果を見込んで、割り切ってしまって、睡眠時間を少し長くしたり、昼寝を取り入れたり、○時間とか、◯日とか期限を決めてリフレッシュしてみることを試してみてもいいでしょう。


②広い勉強範囲の中で、自分がどこにいるのか再確認し、対策の優先順位をつける

これは塾の先生などにも言われているかもしれないですが、意外と自分が勉強範囲の中で「どこが得意」で「何を対策すべきなのか」を整理できていることは少ないかもしれません。


やることがたくさんあって漠然と目の前のことに取り組んでいると、広大な森の中を進んでいるような、あてもなく彷徨っているような、途方に暮れてしまう感覚に陥ることがあると思います。


ただ、受験勉強のゴールは満点を取ることではなく、自分の希望する学校に合格することなので、全てを完璧にする必要はありません。


これからさらに本腰を入れたいシーズンだからこそ、今一度、対策の優先順位を整理して、自分がどこにいるか確認しながら、歩みを進めていきましょう!


③イメージの力を借りる

想像力豊かなタイプの方は、この勉強の先に待っている楽しい学生生活を想像し、それをモチベーションにがんばるという方法があります。

志望校が近くにある場合は、その場所に行ってみて、学食でご飯を食べたりしてイメージを膨らませていたという方もいらっしゃいました。


さらに、くじけそうになったときに、「理想の学生生活を送っている自分だったらなんてアドバイスしてくれるかな?」とか、「憧れのあの人ならどんな行動をするかな?」とイメージして、それに沿って行動をすると、自分のマンネリ化したパターンから抜け出すことができて、思いのほかするする物事が進むことがあります。


■できているところに注目して積み上げよう!

最後に、先ほどのような対策にちょっとでも取り組んでみたり、それ以外でも少しでも受験勉強につながることをしてみたりしたら、できていないことではなくて、できているところに注目してみて欲しいのです。


「勉強が続けられない・・・」と、「できない」ことに注目しているときは、できないことばかり目についてますます気分が落ち込んで負のスパイラルに陥ってしまいます。


そのため、ちょっとでも受験勉強につながることをしている自分に気づけたら(例えばこのコラムを読んでいることもそうですね!)そこに注目してあげてください。


そうやって、できることをひとつずつ積み上げていくことが、あなたが望む未来に近づけていってくれます。


今は辛いと思いますが、目の前の一つ一つに目を向けてやっていきましょう!

[中村 文香]
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プロフィール : 中村 文香(なかむら あやか)

U-Discovery代表。国家資格キャリアコンサルタント。高校生からミドル世代まで、キャリアの転換期における意思決定や、周囲と協力しキャリアを築いていくためのサポートを行なっている。高校の進路選択では、人の心に関わる分野に興味がありながらも、就職で潰しがきくと、工学部を選択。北海道大学総合科学院総合化学専攻修了後、電子機器メーカーにて研究開発に従事。三十歳を目前に、今後のキャリアで本気で取り組みたいことを考えた結果、学生時代から関心のあったキャリア支援の道への転向を決意。同企業の人事部を経て独立。理系出身の分析力と大幅なキャリアチェンジの経験を活かした視点や、楽しみながらキャリアに取り組めるワークが好評。

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